コンテンツにスキップ

ADR 0020 · JWNET 連携は標準EDI に一本化する(Web-EDI 機能を廃止・自社内 EDI事業者 → 将来 ASP事業者)

  • 状態: 保留(ADR 0021 が supersede・当面 Web-EDI) ← 採択 (2026-08-07)
  • 日付: 2026-08-07
  • 関連: ADR 0021 JWNET 連携は当面 Web-EDI で本番運用する(本 ADR を supersede・標準EDI 一本化を保留) / ADR 0019 JWNET は Web-EDI 機能で行う(本 ADR が supersede する) / docs/superpowers/specs/2026-07-25-jwnet-gateway-design.md(標準EDI 常駐ゲートウェイの設計・本 ADR で 主経路に格上げ) / docs/superpowers/plans/2026-07-25-jwnet-edi-registration-and-connection-test.md(EDI事業者登録・接続テストの手続き) / QA スイープ 2026-08-06 の標準EDI 現状整理(本 ADR 「帰結」に要約)

背景

ADR 0019 は「Web-EDI 機能を Phase 1 の本番方式とし、標準EDI + 常駐ゲートウェイは人の介在をゼロにする Phase 2 に後退させる」と決めた。その判断の決め手は、Web-EDI が 本番到達の外部リードを 10 営業日に短縮し、常駐 VM / IPsec / 固定 IP / 通信パッケージ / 24h 監視といったインフラ投資を不要にする点だった。

しかし運用の実像と事業計画を踏まえ、この trade を反転させる。

  1. Web-EDI は人手の搬送が残る。要求ファイルを人が JWNET 送受信 BOX へアップロードし、結果ファイルを人がダウンロードして取り込む。日次の報告業務としては手作業が消えない。
  2. 自社の JWNET 連携は標準EDI の接続テストを前提にしている(=「JWNET の EDI 連携テストがある」)。Web-EDI には接続テストが無く、この前提と噛み合わない。
  3. 事業計画が ASP を志向する。まず自社内で EDI事業者登録して標準EDI で自社報告を回し、社内で問題なければ ASP事業者登録してマルチテナント SaaS として提供する。ASP(他社の加入者に代わって報告する)モデルは自動搬送の標準EDI が前提であり、手動の Web-EDI では成立しない。

つまり Web-EDI の利点(速さ・インフラ不要)よりも、自動化と ASP/SaaS への到達可能性を優先する段階に入った。

判断

Web-EDI 機能を廃止し、JWNET 連携を標準EDI に一本化する。

  • 段階: ① 自社内 EDI事業者として登録し標準EDI で自社報告を本番運用 → ② 社内検証を経て ASP事業者登録しマルチテナント提供。
  • ADR 0019 で Phase 2 に後退させていた標準EDI + 常駐ゲートウェイを 主経路に格上げする。
  • Web-EDI は標準EDI が接続テストを通過するまで撤去しない。JWNET は方式併用可(報告データはセンターで一元管理)であり、現時点で JWNET に到達できる唯一の実働経路が Web-EDI であるため、初回の標準EDI 本番報告が成功したのちに「非推奨 → 削除」とする。

本 ADR は ADR 0019 を supersede するが、0019 は判断の履歴として残す(rewrite しない)。0019 が挙げた利点(10 営業日・インフラ不要)を手放す判断であることを明記する。

帰結

得るもの

  • 日次報告の人手搬送が消え、自動化できる。
  • ASP / SaaS への道が開く(標準EDI は代理送信・多加入者を前提にできる)。
  • 標準EDI は共栄が必要とする全機能(運搬終了 1000 / 処分終了 1501 / 最終処分終了 2001 / 修正・取消 / 照会)に対応する(ADR 0019 §2 の確認事項は方式非依存で有効)。

手放す / 引き受けるコスト

  • 本番到達の外部リードが 10 営業日 → 数週間〜数ヶ月に戻る(EDI事業者登録の審査 + 接続テスト)。
  • インフラ投資が必要: 拡張Z手順 + IPsec を終端する常駐ゲートウェイ(Cloudflare 外の VM)・固定 IP・通信パッケージ・24h 監視。
  • 未解決の製品/OS 矛盾を先に解く必要(ADR 0019 の表のとおり)。拡張Z手順の既知製品は日立ソリューションズ(Windows 専用・仮想化サポート外)とキヤノン ITS(価格非公開)で、設計第一候補の Linux GCP VM がどちらでも成立しない。接続仕様書 §3-3(7)1) が公開を約す「ソフトウェアラウタにおける通信実績」を照会票で取得してから VM/OS を確定する(この一手が未実行)。

ソフトウェアの現状(QA スイープ 2026-08-06 の整理)

設計の「電文組立と搬送の分離」が実コードで守られており、標準EDI に必要なソフトウェアの約 7〜7.5 割が既にあり、搬送非依存でそのまま流用できる。標準EDI 固有の実装は実質 0%(設計のみ)。

  • 「再利用可」 電文組立(packages/shared/src/jwnet/**・D09/D60/封筒・buildEdiRequestText は利用区分 '1'|'2'|'3' を型で受け済み)/ 結果パーサ(HR1/HR2/R系/E01)/ 照会(3101/3201)/ SHIFT_JIS 層 / 要求コード採番 / submission 状態機械 / jwnet_submission_authz_ok(env リテラルを持たず搬送中立)/ credential 暗号(AES-256-GCM)/ 追記専用の監査ログ。
  • 「Web-EDI 固有=撤去対象」 web-edi.ts(500KB/300件/ファイル名等 Web-EDI 制約)・JwnetWebEdiPage の要求/結果セクション・resolve_web_edi_submitting・request/result-file の HTTP 搬送層。
  • 「未実装」 常駐ゲートウェイ(拡張Z手順/IPsec)・EDI事業者登録スキーマ/設定・接続テスト有効化(コードは資格情報ブリッジ ~2 行 + 6 RPC の許可判断・②に依存)・D14 取消(実装済み・未配線)・D61/D62。

自社内 go-live のクリティカルパス

① ゲートウェイ製品/OS を JWNET「ソフトウェアラウタ通信実績」照会で確定 → ② EDI事業者登録(審査・数週間〜数ヶ月)→ ③ 接続テスト(コードは即着手可・②が発行するセンター確認コード等に依存)→ ④ D14/D61/D62 配線。律速はコードでなく調達・登録。

ASP事業者(将来・自社内より大きい)

delegation は DB にあるが実行経路は未構築。安全性に関わる 3 点を必ず閉じる: (1) request-file の nominee 束縛欠落(wl-2ao · 委任送信が nominee のマニフェストに事業者自身の加入者番号を載せうる)(2) 結果取込の nominee 束縛 + HR2 名義照合(現状 HR2 名義は解析後に破棄)(3) 要求コード台帳を事業者テナント単位 → 加入者単位へ(JWNET の 30 日ルールは加入者/接続にスコープ)。加えて delegation UI/API・有効期限・委任状証跡・事業者単位の登録スキーマ(現モデルは authz が credential_tenant_id = nominee_tenant_id を要求し構造的に ASP 形を禁じている)。

ドキュメント

  • 本 ADR で ADR 0019 を supersede。
  • specs/2026-07-25-jwnet-gateway-design.mdplans/2026-07-25-jwnet-edi-registration-and-connection-test.md は「Phase 2」表記から主経路へ格上げして更新する(別スライス)。
  • 運用手順書 09-jwnet-web-edi.md / 10-jwnet-integration-test.md(送受信 BOX 前提)は標準EDI 運用へ書き換える(Web-EDI 撤去と同時・接続テスト通過後)。
  • AGENTS.md の JWNET 節は Web-EDI 撤去のタイミングで整理する(現時点では Web-EDI が唯一の実働経路のため記述を残す)。

次のアクション(本 ADR の外・別スライスで実施)

  1. JWNET へ「ソフトウェアラウタ通信実績」を照会(VM/OS 確定の前提・調達律速)。
  2. EDI事業者登録の申請準備(様式・審査リード確認)。
  3. brainstorming → spec → plan → 実装: 常駐ゲートウェイ(拡張Z手順/IPsec 終端)・接続テスト有効化・D14/D61/D62 配線。標準EDI が本番報告に成功したのち Web-EDI を撤去。